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臓器提供意思表示とドナーカードの普及率

毎日jpの記事から

臓器移植:患者団体などが早期の法改正求める声明
 臓器移植にかかわる患者や家族らで作る「臓器移植患者団体連絡会」(大久保通方代表幹事)と日本移植学会は28日、合同会見を開き、早期の臓器移植法改正を求める声明を発表した。さらに、団体連絡会は次期臨時国会で改正されない見通しなら、移植を必要としながら死亡した患者遺族が原告団を結成し、国を相手に提訴する考えを示した。
 臓器移植法は、施行後3年で見直すことが盛り込まれているが、改正されないまま10年以上が過ぎた。声明では、ドナー本人が生前に書面で意思表示しなければならないなどの要件から臓器提供者は極めて少なく、毎年、心臓移植を必要とする患者約400人、肝臓で約2000人が死亡しているとした。
 団体連絡会は、次期臨時国会の衆議院で10月上旬にも改正案が通過しない見通しになれば、国が法改正をしなかった不作為で患者が死亡したとして遺族で原告団を結成し、損害賠償などを求める訴訟を提起するという。【関東晋慈】(毎日jp)


国が法改正をしなかった不作為で損害賠償?
いったい誰を訴えるのでしょうか?

総理大臣?それはお門違いです。
立法は国会の専任事項であって、政府の責任ではありません。

憲法第41条 国会は、国権の最高機関であつて、国の唯一の立法機関である。

となると衆参両議院議長?

憲法第51条 両議院の議員は、議院で行った演説、討論又は表決について、院外で責任を問はれない。


こっちもちょっと無理でしょう。

いずれにせよ、怒りをぶちまけているだけで、現実的な方法とは思えません。
どちらかというと、言いがかりか脅しに近い感じです。

臓器移植を望まれているかたが困っているのは理解できるのですが、やり方が適切でないと思います。

ところで、患者団体が問題としているのは、
ドナー本人が生前に書面で意思表示しなければならないなどの要件から臓器提供者は極めて少なく
の部分。
ということで、実際に法律を確認してみました。

臓器の移植に関する法律 (改正:平成11年12月22日法律第160号)
第六条(臓器の摘出) 医師は、死亡した者が生存中に臓器を移植術に使用されるために提供する意思を書面により表示している場合であって、その旨の告知を受けた遺族が当該臓器の摘出を拒まないとき又は遺族がないときは、この法律に基づき、移植術に使用されるための臓器を、死体(脳死した者の身体を含む。以下同じ。)から摘出することができる。


たしかに、書面を必須としています。

これは同法律の基本理念

第二条(基本的理念)
死亡した者が生存中に有していた自己の臓器の移植術に使用されるための提供に関する意思は、尊重されなければならない。
2 移植術に使用されるための臓器の提供は、任意にされたものでなければならない。
3 臓器の移植は、移植術に使用されるための臓器が人道的精神に基づいて提供されるものであることにかんがみ、移植術を必要とする者に対して適切に行われなければならない。
4 移植術を必要とする者に係る移植術を受ける機会は、公平に与えられるよう配慮されなければならない。


に則った条項です。

現行の法律では、本人の意思を最大限尊重するよう配慮されています。
既に心肺停止/脳死にあるなら、その意思は生前の書面をもって示す他に方法がありません

ところが患者団体の方は、

「本人が拒否しなければ家族の承諾だけで脳死による臓器提供を可能にする」法改正

を訴えている。のだそうです。
が、この要望はちょっと違うような気がします。

「本人が拒否しなければ家族の承諾だけ」
これはすなわち、「死人に口無し」ってやつです。


それに、もし、患者が”拒否の意思を示したドナーカード”を持っていたとしても、医者はそれをシュレッダーに放り込んでから、家族に移植の承諾を求めることが可能になります。

繰り返します。
臓器移植を望まれているかたが困っているのは理解できるのですが、やり方が適切でないと思います。


私が思う適切な方法とは、書面による意思表示の推進。
ドナーカードを全国民に行き渡らせることです。

以前のエントリーで、こんなことを書きました。

今、わたしの”臓器提供医師表示カード”はわたしの机の上にあります。
提供者の扱いがぞんざいと感じる出来事が繰り返されたときには、破棄しようと思っています。


結局そのドナーカードは、わたしの財布の中に戻っています。
いったい、いつどこで手に入れたのかも覚えていないそのドナーカードは、角が擦り切れてボロボロになっています。

わたしが、いままでの人生で手にしたドナーカードは、その一枚だけです

一人が何枚も持つような性質のものではありませんが、更新したいと思ってもままならないのは、望ましい状況ではありません。

移植にかかわるすべての方々へここで一言:
ドナーカードは全国民には行き渡っていません。

普及のために努力されている方には申し訳ありませんが、これでは、

>ドナー本人が生前に書面で意思表示しなければならないなどの要件から臓器提供者は極めて少ない。

のも当然だとfocuslightsは思います。


書面による意思表示を不要とするのでは無く、
書面による意思表示を推進するのが本道です。


タスポの申し込み用紙は、どこでも手に入ります。
同じくらいのたやすさでドナーカードが手に入れられれば、状況は変わるのではないかとfocuslightsは思います。



ところで、先日”半落ち”を見ました。公式サイト
白血病を題材とした題材とした映画で、少し前に話題になったそうです。

本田美奈子さんのave mariaを聴いたときにも、骨髄ドナーのことを調べたのですが、
>骨髄から骨髄液を取り出すには手術が必要(Wikipedia)
骨髄提供はちょっとハードルが高く、なかなか踏み切れません。

ドナーカードには、骨髄に関する記載はありませんが、脳死後なら骨髄を提供するのもやぶさかでないかなと思いました。


追記:
死人に口無し。はちょっと過激な言い方でしたね。
ふと思い出したのが、カリオストロの城の
「異議なき時は、沈黙を持って答えよ。」
の台詞。
薬を飲まされ意識がなくなったクラエスが、カリオストロ伯爵と強制的に婚姻させられそうになるシーンです。
状況としては、こちらに近いように感じました。

コメント

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一つ質問していいですか? 
どうして、カードを持っているという人が多くいてその中から亡くなってしまう人が多くいるのに対し、提供される臓器は少ないのですか?
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批判的な文章を掲載する際には解決法の提示が望ましいと考えていますが、問題点を抽出整理して、広く知らしめることで、集合知により解決を図ることも重要と考えているため、対案の提示は必須とは考えていません。

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