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インドのネクサバール強制実施権発動のニュースを見て、抗癌剤の薬価を考えた

インドの特許庁が、インドの製薬会社にバイエルの特許の使用権を与えたそうです。
インドのナトコ、独バイエルのがん治療薬後発版販売へ 強制実施権獲得で(ロイター)
 [ムンバイ 12日 ロイター] インド特許庁は、独医薬品大手バイエル(BAYGn.DE: 株価, 企業情報, レポート)が特許を保有する肝細胞がん治療薬「ネクサバール」の後発薬の国内販売について、インドのナトコ・ファーマ(NATP.NS: 株価, 企業情報, レポート)に強制実施権を付与した。これにより、インドでの腎臓・肝臓がん治療薬におけるバイエルの独占が事実上終わった。他の高額な医薬品のコストダウンにつながる可能性がある。
 貧困国の医薬品利用を推進する慈善団体のメディシンズ・サンズ・フロンティアズ(MSF)は、インドでの同治療薬のコストを月5500ドル超から175ドルに近い水準に押し下げるとして、この措置を歓迎した。
 MSFはこの措置によって、一部のエイズ(AIDS)新治療薬など、まだ特許権が切れていないインドでの新しい医薬品の後発薬が、低コストで製造できるようになる可能性があるとの見解を示した。
 一方、成長のけん引役としてインドのような新興国市場に着目している海外の製薬会社にとっては、この措置はマイナス要因となり、こうした新興国での知的財産権保護をめぐる問題が依然として課題となる。 
 強制実施権に基づき、ナトコはインド特許意匠商標総局(CGPDTM)が設定する価格でネクサバールの低コスト版をインドで製造・販売できるようになる。ナトコはこの販売に対してバイエルに少額のロイヤルティーを支払う。
 バイエルは声明で、法的な選択肢を模索していることを明らかにした。
 ナトコはロイターに対し、ネクサバールの後発薬について、発売されれば年間約2億5000万─3億ルピーの売り上げが見込まれるとしている。

こちらの解説ほうが平易でわかりやすいので、改めて引用します
[特許/インド]医薬品特許に初の強制実施 (Soei)
3 月12日、インドで初めて医薬品特許に対する強制実施を許可する決定が行われた。ムンバイ特許庁は、インド特許法section 84(1)に基づき、ドイツ製薬会社バイエルが生産・販売している抗癌剤ネクサバール(成分名:ソラフェニブ)と同じ薬を、インド製薬会社ナトコが生産・販売できるように許可した。強制実施期間はネクサバールの特許が満了される2020年までで、ナトコ社は総販売額の6%をライセンス料として支払うこと、自ら生産すること、少なくとも600人の貧しい患者にソラフェニブを無償で供給することなどの義務を負う。ナトコ社はバイエル社の薬価より97%安い値段で同剤を販売する予定だという。


もともと強制実施権は、伝染病が蔓延した場合などに、製薬企業の特許権を剥奪して治療薬を製造するために設定されているものです。
国家の非常事態の場合、特許権者の権利を制限するのもやむなしという考え方ですが・・・
が、いつの間にか発動条件が「国民の不利益につながる」と緩くなり、抗癌剤で発動された。と、いうのが上記のニュースです。

医薬品開発に関わる人間にしてみれば、こんな安易に強制実施権を発動されては困るよね。というのが正直な感想ですが・・・

最近の抗癌剤があまりにも高価なのも、その一因になっていると思います。


今回やり玉にあげられたネクサバールですが、
インドでの治療費はバイエルの正規品では月5500ドルとのこと。
これが、ナトコでは、月175ドルで済むとなれば、正規品はちょっと高すぎかも?と思います。

ちなみに日本では、200mgが1錠4547.20円 (1日4錠で1ヶ月54万5664円)

あくまで予想ですが、化学構造的にはどう考えても原価20円くらいに思えます(1kgあたり10万円)。

インド特許庁がやり玉に上げるのも、理解できる気がします。

高額療養費制度があるとはいえ、死を覚悟し、残していく家族のことを考えると、大金を払うのは辛いだろうな。とおもいます。
自分がガンに罹ったら、インドに移住しようかな。と思ったfocuslightsでした。

コメント

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抗癌剤の価格

はじめまして。仕事中にネクサバールを検索していて、たどり着きました。
面白く読ませていただきました。
薬害オンブズパーソンの↓こんな記事・・・・・
http://www.yakugai.gr.jp/attention/attention.php?id=352

はどうでしょうか?参考になりませんか?
抗癌剤だけではないですね、日本の薬の価格が高いのは。
よろしく。
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