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自炊代行差し止め訴訟の予想

作家・漫画家7名が自炊代行業者を訴えたそうです。
書籍電子化:「自炊」代行は違法…差し止め求め業者を提訴 (毎日jp)
 書籍を個人利用者が電子化する「自炊」行為の代行は著作権法に違反するとして、小説家や漫画家ら7人が20日、代行業者の「愛宕」と「スキャン×BANK」の2社に代行事業の差し止めを求めて東京地裁に提訴した。原告は浅田次郎さん、大沢在昌さん、永井豪さん、林真理子さん、東野圭吾さん、弘兼憲史さん、武論尊さんの7人。東京都内での記者会見で浅田さんは、「私の本が見ず知らずの人にいいようにされている」などと述べた。【栗原俊雄】

 「自炊」は書籍をページごとにスキャナーなどでコンピューターに取り込み、電子ファイル化する行為。訴状によると両社は、個人利用者の注文を受け、著作者の許諾を得ずに、1冊数百円で自炊を行っている。

 弁護団は利用者が個人的な目的で自炊を行う場合は、著作権法第30条で「私的使用のための複製」として認められているが、「業者が大規模に、ユーザーの発注を募ってスキャンを行う事業は複製権の侵害」と指摘。さらに事業者が大量に制作した電子ファイルがインターネットで拡散するなど、作家や出版社に深刻な影響を及ぼすと懸念している。

例によって、勝手に裁判の行方を予想してみました。


まず著作権法の私的利用に関する条文を引用します。
著作権法(私的使用のための複製)
第三十条  著作権の目的となつている著作物(以下この款において単に「著作物」という。)は、個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用すること(以下「私的使用」という。)を目的とするときは、次に掲げる場合を除き、その使用する者が複製することができる

第30条により、個人的利用な複製が許されている=著者の複製権を侵害しないということになっています。

これが、複製代行業者に適用されるかどうかが争点になりますが・・・・

一般的な解釈は、Itmediaの記事をお読みいただくのが、手っ取り早いとおもいます。
> 出版社からスキャン代行業者への質問状を全文公開、潮目は変わるか (ITmedia)
> Wikipedia 自炊 (電子書籍)

確かに、条文の文言は、「その使用する者が複製することができる」となっていますので、「代行業者」はこれに含まれないと考えるのが自然です。

が、この条文は、「私的使用」に係る著作者の複製権の制限が目的であり、「誰が複製したか」はあくまでおまけです。

たしかに、ITmediaの記事にあるように、条文の解釈に関しては、判例が無く、あくまでグレーゾーン。

裁判の行方に注目しています。



で、以下は、「原告敗訴」を前提とした、勝手な予測です。

1.被害を立証できないケース
>原告は浅田次郎さん、大沢在昌さん、永井豪さん、林真理子さん、東野圭吾さん、弘兼憲史さん、武論尊さんの7人
だそうですが・・・

いずれも大御所ですが、既に旬をすぎた方もちらほら。

TOHANの2011年 年間ベストセラー 総合ランキング20位には、どなたもランクインしていません。

あらかじめ、自分の本を自炊代行依頼していれば別ですが・・・

被害を立証できない、もしくは、ごく僅かな被害額しか認められない可能性があると思います。


2.著作権を侵害しているのは、代行業者ではなく依頼人

代行業者は、あくまで代行業者です。

代行業者は、依頼者から、「委託」を受けていると考えられ、依頼者から複製に関する権利を継承しているとも解釈できます。

それに、電子化により、主たる利益を得ているのは依頼者であり、代行業者はその名の通り代行しているに過ぎません。

たとえ著作権を侵害していたとしても、責任を負うのは、代行業者ではなくて依頼人であり、被害はそちらに請求すべきという考え方もできます。

さらに、電子化の代行は、著作者の権利を侵害するためだけではなく、合法的な複製のためにも利用できます(=中立価値)。

つまり悪い使い方をしている利用者を罰するべきで、自炊業者は合法という判決になる可能性があると思います。


3.私的複製を広く解釈されるケース

なぜ自炊(代行)が流行るかというと、著作者が利便性の良い電子化物を提供していないからです。

著作物が電子化されていなかったり、たとえ電子化されていても、非常に使い辛い独自形式だったりします。

そもそも著作権法は、権利の保護により、文化の発展に寄与することを目的にしています。

第一条  この法律は、著作物並びに実演、レコード、放送及び有線放送に関し著作者の権利及びこれに隣接する権利を定め、これらの文化的所産の公正な利用に留意しつつ、著作者等の権利の保護を図り、もつて文化の発展に寄与することを目的とする。


が、今の著者は、文化の発展に寄与しないばかりか、利便性を高めようと努力している業者の足かせになろうとしています。

これは、権利の濫用にほかならず、著作権(複製権)になんらかの制限をうけるのが妥当ではないでしょうか?

(ちょっと論法に無理があるかもしれませんが・・・)

もっとも、著者が対価を受け取ることを否定するものではありません。


私が弁護にまわるなら・・・・

2.を軸に主張を組み立てて、1.で落としどころをさぐるといったところでしょうか。

ま、素人の適当な予想と笑ってください。


そういえば、電子も含め、最近本を全く読まなくなっていることに気がつきました。
出版業って、斜陽産業なんだなぁと改めて思ったfocuslightsでした。

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今日は よろしくお願いしますね^^すごいですね^^
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