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居眠りによる裁判員の解任

以前、裁判員候補の断り方というエントリーを書いたことがあります。
>裁判員候補の断り方 (2008-12-28)

その際、裁判員を断るのは一般人には困難なのですが、事後の解任なら誰にでも可能と記載しました。
>運悪く(良く)、裁判員から逃れられなかった場合は、裁判開始後の解任をめざすしかありません。

で、最近千葉地裁で、その実例が発生したそうです。

裁判員裁判:男性裁判員を解任 居眠りが原因か 千葉地裁 (毎日jp)
千葉県松戸市の女子大生殺害事件の裁判員裁判で、千葉地裁は22日までに、初公判から審理に参加していた男性裁判員を解任した。地裁は理由を明らかにしていないが、公判を傍聴していたハワイ大のデービッド・ジョンソン教授(法社会学)は「毎回居眠りをしていた」と指摘している。

 ジョンソン教授によると、冒頭陳述で居眠りに気付き、その後も続いたため、数日後に見かねて書記官に相談。傍聴人の間でも話題になり、ツイッターに「居眠りしすぎ」などと投稿があった。

 地裁によると、解任は21日付で、男性裁判員が自ら辞任を申し立てたとしている。

 ジョンソン教授は昨年7月に来日し、日本の刑事司法を研究するため、多くの裁判員裁判を傍聴した。「裁判官は裁判員を統制してはいけないが、居眠りについては正しく指導すべきだ」と話している。


居眠りによる解任ですか。

> 地裁によると、解任は21日付で、男性裁判員が自ら辞任を申し立てたとしている。
「辞任」ということになっていますが、裁判員の辞任要件に該当しないので、この記事は間違っていると思われます

裁判員の参加する刑事裁判に関する法律
第四十四条
裁判員又は補充裁判員は、裁判所に対し、その選任の決定がされた後に生じた第十六条第八号に規定する事由により裁判員又は補充裁判員の職務を行うことが困難であることを理由として辞任の申立てをすることができる。
2  裁判所は、前項の申立てを受けた場合において、その理由があると認めるときは、当該裁判員又は補充裁判員を解任する決定をしなければならない。

第十六条第八号
八  次に掲げる事由その他政令で定めるやむを得ない事由があり、裁判員の職務を行うこと又は裁判員候補者として第二十七条第一項に規定する裁判員等選任手続の期日に出頭することが困難な者
イ 重い疾病又は傷害により裁判所に出頭することが困難であること。
ロ 介護又は養育が行われなければ日常生活を営むのに支障がある同居の親族の介護又は養育を行う必要があること。
ハ その従事する事業における重要な用務であって自らがこれを処理しなければ当該事業に著しい損害が生じるおそれがあるものがあること。
ニ 父母の葬式への出席その他の社会生活上の重要な用務であって他の期日に行うことができないものがあること。


改めて解任条件を見てみます。

第41条に裁判員の解任条件が列挙されています
(請求による裁判員等の解任)
第四十一条
検察官、被告人又は弁護人は、裁判所に対し、次の各号のいずれかに該当することを理由として裁判員又は補充裁判員の解任を請求することができる。ただし、第七号に該当することを理由とする請求は、当該裁判員又は補充裁判員についてその選任の決定がされた後に知り、又は生じた原因を理由とするものに限る。
一  裁判員又は補充裁判員が、第三十九条第二項の宣誓をしないとき。
二  裁判員が、第五十二条若しくは第六十三条第一項に定める出頭義務又は第六十六条第二項に定める評議に出席する義務に違反し、引き続きその職務を行わせることが適当でないとき。
三  補充裁判員が、第五十二条に定める出頭義務に違反し、引き続きその職務を行わせることが適当でないとき。
四  裁判員が、第九条、第六十六条第四項若しくは第七十条第一項に定める義務又は第六十六条第二項に定める意見を述べる義務に違反し、引き続きその職務を行わせることが適当でないとき。
五  補充裁判員が、第十条第四項において準用する第九条に定める義務又は第七十条第一項に定める義務に違反し、引き続きその職務を行わせることが適当でないとき。
六  裁判員又は補充裁判員が、第十三条(第十九条において準用する場合を含む。)に規定する者に該当しないとき、第十四条(第十九条において準用する場合を含む。)の規定により裁判員若しくは補充裁判員となることができない者であるとき又は第十五条第一項各号若しくは第二項各号若しくは第十七条各号(これらの規定を第十九条において準用する場合を含む。)に掲げる者に該当するとき。
七  裁判員又は補充裁判員が、不公平な裁判をするおそれがあるとき。
八  裁判員又は補充裁判員が、裁判員候補者であったときに、質問票に虚偽の記載をし、又は裁判員等選任手続における質問に対して正当な理由なく陳述を拒み、若しくは虚偽の陳述をしていたことが明らかとなり、引き続きその職務を行わせることが適当でないとき。
九  裁判員又は補充裁判員が、公判廷において、裁判長が命じた事項に従わず又は暴言その他の不穏当な言動をすることによって公判手続の進行を妨げたとき。


まどろっこしい書き方なので、要約すると

一  公平誠実にその職務を行うことを誓う旨の宣誓を拒否(過料10万円)
二  出席義務違反(過料10万円)
三  同上(補充裁判員)(過料10万円)
四  不公平、守秘義務違反、品位を害する行為、裁判官の判断無視 (一部過料あり)
五  同上(補充裁判員)
六  裁判員資格に合致しない場合
七  不公平な裁判のおそれ
八  質問票に虚偽の記載、選任手続における質問の拒否・虚偽の陳述 (過料50万円)
九  公判手続の進行の妨害

居眠りは、第四項の裁判員の品位を害する行為か、第九項の公判手続きの進行妨害でしょうか。
いずれにせよ、罰則(過料)無しなので、居眠りは良い選択肢だと思います。


ところで、記事を読んでいて不快に思ったのがハワイ大教授の発言。
> ジョンソン教授は昨年7月に来日し、日本の刑事司法を研究するため、多くの裁判員裁判を傍聴した。
>「裁判官は裁判員を統制してはいけないが、居眠りについては正しく指導すべきだ」と話している。

裁判員の参加する刑事裁判に関する法律の第8条には、
(裁判員の職権行使の独立)
第八条  裁判員は、独立してその職権を行う。

とあり、裁判官による指導など認められていません。
第六十六条三項の「法令の解釈に関わる判断」を除き、裁判官と裁判員は対等である必要があります。

日本の法律を理解できていない、外国大学の教授は黙ってろ。と思います。

今回の件は、裁判員解任の第一号だと思います。
日常生活を犠牲にするくらいなら、多少不名誉でも解任されることを選ぶ裁判員が増えるのでは?とfocusligtsは予想します。

ちなみに私が候補になった場合、最初の宣誓を断るつもりです。
過料10万円ですが、それで済むなら安いものだと思います。

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