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国会を恫喝して、「死」の定義を変えようともくろむ人たち

東京新聞に、臓器移植法新案に関するニュースがありました。

『小児ドナー増えない』 臓器移植法新案 支援団体などに落胆の声
与野党が今国会での成立を目指し、にわかに議論が活発化した臓器移植法改正問題。提出済みの三案とは別に、新たな改正案の骨子がまとまった。脳死は人の死と認めないまま、子どもの臓器移植を認めるという折衷案。臓器移植の解禁を待つ関係者らからも「これでは臓器提供者が増えない」と落胆交じりの声が上がった。 (安藤淳)(TOKYO Web)

4/23の社説についてもあわせてお読みいただくとベスト。
【社説】臓器移植 渡航せずに済むように(TOKYO Web)

どちらも事実報道を主体とした中立の良い記事です。
ヒステリックな某大新聞社とは一味違います。


臓器移植法改正の発端は、WHOの臓器移植の指針が変更されることにあります。
これまでの日本の臓器移植法では、15歳未満の臓器移植が認められていなかったため、臓器移植を希望する小児は、海外で臓器提供、手術を受ける必要がありました。
ところが、指針が変更され、原則移植は国内ですべきとなったため、小児の臓器を国内で自給自足する必要性が生じたとの事。

ということで、5月提出予定の改正臓器移植法案は、
・15歳以上については、現行制度を維持、
・15歳未満では、家族承諾と第三者倫理委員会の承認により、臓器提供を可能とする。
となりそうだとのことです。

わたしから見ると、理にかなっているように見えますが・・・・。

日本移植者協議会の大久保通方理事長らは「D案ではドナーが増えない。」
と発言しているのだそうでう。
彼らは、いったい何が気に入らないのでしょうか?


2006年に国会に提出された、移植を推進する案(A案)とD案の大きな違いは、以下の通りです
  本人の意思表示「死亡」確定のタイミング
 D案(現行法) 書面(15歳以上)

 脳死判定されても「死亡」としない。(臓器提供時に死亡確定)

 A案(移植推進案) 生前の拒否が無ければ、家族の承諾で可 脳死を一律に「死亡」とする

(東京新聞も参照ください)

推進派が、書面の意思表示を無くしたいと思う理由はドナーカードが普及していないからです。

が、書面での意思表示が必要だと考える理由は以前にも書きました。
A案になったとすると、もしもドナーカードに移植拒否と書いてあったとしても、
医師は、ドナーカードをシュレッダーで処分してから、家族に承諾を求めるかもしれません。


推進派が、脳死を一律に「死亡」としたいのはなぜでしょうか。

東京新聞にかかれていますが、現行の法律だと、脳死状態ではまだ「死亡」とはならないそうです。
では、いつ「死亡」になるかというと、臓器提供時にはじめて「人の死」となるそうです。
すなわち、家族が臓器提供の決断をすることと、その人を死亡させることは同義であるとのことです。
たしかに、これでは、望んで臓器を提供する家族は減るかも知れません。

では、脳死判定時点で一律死亡とすることは、本当に正しいでしょうか?
脳死判定が100%正確で、今後意識が回復する可能性は0%である。といいきれる医師はいないはずです。
神経細胞が成長を続けている小児であれば、なおさらです。
にもかかわらず、脳死判定スキームを一通りこなして、死亡宣告をするのは早計ではありませんか?
脳死判定した時点で、死亡なので治療行為を停止しますか?
それとも、以降の医療費は全て健康保険対象外(実費)ですと家族に請求するのでしょうか?

裕福な人は、脳死状態になっても自費で回復を待つことができるが、そうでない人は即刻死亡退院となりませんか?

脳死判定で、一律「人の死」とすることは抵抗があります。
特に、移植を推進したい医師によって脳死判定されて、判定後、即座に臓器が摘出される状況など考えたくもありません。
誤判定の証拠隠滅も容易に可能です。


focuslightsは、移植医療反対派ではなく、賛成派です。
が、日本の移植件数が増えないからといって、法律を安易に捻じ曲げて、提供者の意思をないがしろにすることには反対です。
今の枠組みの中で、為すべきことがあると思います。
まずはドナーカードの大量配布からはじめるべきだと、focuslightsは思います。


日本移植者協議会の大久保通方理事長らも「D案ではドナーが増えない。票が割れて今国会で改正されなければ、国会の不作為を問う裁判も検討しなければ」と語ったそうです。
移植を推進するためには、国会を恫喝することもためらわない人たち。
目的のためなら法を犯すこともあると言い切ったグリーンピースジャパンと同じ匂いがします。

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批判的な文章を掲載する際には解決法の提示が望ましいと考えていますが、問題点を抽出整理して、広く知らしめることで、集合知により解決を図ることも重要と考えているため、対案の提示は必須とは考えていません。

オーストラリアのカンガルー虐殺反対活動を推進しています。

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